ゲームに様々な効果があることがわかりましたが、どんなものでもやりすぎはよくあらいません。長時間ゲームをやりつづければ、心身ともに悪影響が出てきます。

身体的には
・コントローラーのボタンを長時間にわたって押し続けたり、コントローラーを何度も振ることによって、関節などに痛みを覚えたり、炎症を発症したりする。ゲーム親指や、Wii症候群という名称がつけられています。

・長時間ゲームをしていると、ごくまれではあるが、てんかんに似た発作をおこすことがある。激しい光の点滅にさらされたためと考えられ、光過敏性発作とよばれる。

・長時間ゲームをしたあと、ゲームを離れているにもかかわらず、ゲームの内容が目の前に浮かぶことがある。テトリス愛好者に特におおいことから、テトリス効果と呼ばれている。(他のゲームでもおこる)車の運転中などに起こると事故を起こす可能性もある。

他にも、視力の低下、眼精疲労や変頭痛があります。

また、長時間ゲームをすることで、仕事や勉強、人づきあいに悪い影響が出てくるようになります。ゲームを長時間プレイしているうちに、ゲームなしではいられないようになる、『ネットゲーム依存』におちいることもあります。

ゲームは1日にどれくらいやれば、いい効果がえられるのでしょうか?研究機関によって、少々ばらつきはありますが、1時間前後を目安にするといいようです。1日1時間程度のゲームなら、子どもの成長によい結果を与えるという研究報告があります。

また、1日一時間程度であれば、ゲームをまったくやらない子どもよりもやる子どものほうが、生活の満足度が高く、社交性もあるという結果も出たそうです。

逆に1時間以上やると、落ち着きがなくなったり注意力散漫になったり、睡眠が浅くなったりすることが報告されています。

また、ゲームを自己成長目的ではなく、現実逃避のためにプレイすると悪影響が出やすいのですが、その悪影響の出やすい時間のターニングポイントが1日3時間以上という報告もあります。3時間を越えるあたりから、ひきこもりになったり、うつ状態になったり、学校の成績が下がるなどの影響が見られるようになるそうです。

大人であれば自制することはそう難しくないのかもしれませんが、子どもでは困難かもしれません。ここは、やはり親など身近な大人がしっかり管理する必要があります。時間の管理だけでなく、ゲームの目的についても子どもとしっかり確認する必要があります。

親が頭から『ゲームなんてくだらない』『時間の無駄』的な発想でいると、やりすぎにつながることが多くなります。こういった発言は、親が子を思う気持ちから発せられるものではありますが、ゲームから受ける恩恵を感じられなくなってしまいます。

子どもの長時間の使用をとめたいなら、親も一緒にプレイしてみたり、何のためにプレイするのかを話し合ってみたほうがいいでしょう。じっさい、ゲームから得られる恩恵について子どもと一緒に考えることで、子どものゲームとの付き合い方が劇的に変わった例もあるのです。

ここで言いたいのは、ゲームをたくさんすれば能力が無限大に拡大するということではありません。ゲームは人を成長させたり、生活を改善することをサポートする強力なツールになるということです。