ゲームには想像以上の効果があることはわかりましたが、これだけ多くのゲームがあれば、中には心身に悪影響を及ぼすものも少数ですが、存在します。

最近は、スマホでソーシャルゲームをプレイする人が増えてきています。SNSを通じて、あったこともない人とゲームをすることも珍しくありません。それ自体は、まったく悪いことではありません。しかし、ゲームを選ばないと大変なことになります。

まず、見知らぬ相手とプレイするのに、一対一の対戦型ゲームは避けたほうがいいでしょう。顔を突き合わせての対戦型ゲームはそれほど問題はないのですが、顔の見えない相手とこうした暴力的なゲームをすると、憎悪などの感情が必要以上に増幅されることがあるのです。SNSが新たな憎悪の拡散のツールになりつつあるということは、世界中で問題になっています。SNSのゲームは、協力しながら何かを成し遂げるタイプのものを選んだほうが無難です。

また、ソーシャルゲームには終わりがありません。ステージをクリアすると、また次のステージが出てきて、やめられなくなっています。これは、他のゲームにない特徴で、ソーシャルゲームが中毒性が高いといわれる原因の一つとなっています。

また、ゲームを進めるために、アイテムを集める必要があるゲームもあります。それに対して課金をするシステムが取り入れられていることも多く、他のプレイヤーに負けまいとお金をつぎ込んでしまう人が後をたちません。未成年が何十万円もの課金を請求され、問題になったこともあります。課金制度は、プレイする前によく確認しましょう。

また、最近のソーシャルゲームは新しいタイプの出会い系サイトのようになっているという指摘もあります。アイテムを使った詐欺も発生しており、何万円も盗られた例もありますので、充分注意する必要があります。

ゲームが人にいい影響を与えるか、悪い影響を与えるかは、プレイする時間の長さも関係しています。また、ゲームの目的をはっきりさせることも大事です。ゲームをプレイする最適な時間は、最大でも3時間にとどめておいたほうがいいという研究結果がでています。3時間をすぎると、仕事や勉強など、社会生活に必要なことに使う時間を奪われることになります。

健全な生活を営むための時間が少なくなれば、生活のリズムが崩れたり、人付き合いがうまくいかなくなったりして、現実逃避のためにますますゲームにのめりこむ…という負のスパイラルが生まれやすくなります。要は実生活とのバランスをとることが大事なのです。

ゲームから何を得たいのかということも、プレイする前に自分の中で明確な答えを出しておきましょう。

ゲームが日常生活に様々な恩恵をもたらしてくれますが、どんなものにもいい面と悪い面があります。ゲームも同様です。生活のほとんどをゲームに費やすような生活は不健康です。自分なりの明確なルールを作りましょう。お子さんがゲームする場合は、ゲームを与える前に、ルールをはっきりさせておきましょう。